希少ナショナルステレオ・ラジカセ RX-F40 レッド　旅カセAMBIENCE
これで6台目のブルーインパルスです。初出品の際に初めて実際に中身を見、その作りの良さと音の良さに驚嘆したモデルです。50kmもの到達距離を誇る本格的なトランシーバーを備えていた為24800円と極めて高価になり、一方で時代は BCLブームに移行しつつあった為メーカーのサンヨーの期待とは裏腹に販売面では結構苦戦した機種かと思います。然し、以前の繰り返しになりますがこのモデルはアナログのポータブルラジオとしては傑作の一つではないかと思います。兎も角、ナショナルのワールドボーイTX辺りと並び音の良いラジオの最右翼です。サンヨーはこのモデルの後に2ウェイスピーカーを使った大型の3バンドラジオを出しており、此方も音の良いラジオとされていますが、小生の印象では此方の方が良い。デザインが近くクラスも同じとなるとソニーではスカイセンサー5500辺りですがブルーインパルスは明らかにソニーよりも良い音です(個人の主観です)。12cmの大型のアルミセンターキャップの付いたスピーカーと余裕の有るアンプがその決め手で、高音、低音共に楽々と鳴ります。ボディが丈夫で有ることも音の良い理由かと思います。これ位の素材になって初めてバス、トレブル2分かれたトーンコントロールが効果を表します。受信機として見ても、大きく見易いダイヤルスケール、ゴムでカバーされて感触が良く暗闇でも間違う事のないダイヤルノブ、かなりの高感度と、隙が有りません。　この個体はトランシーバーが有りません。但し、ラジオ単体ではすべてのスイッチ類は正常、アンテナもスムーズに伸縮し、ボリューム、トーンコンのガリもありません。初期の状態は相当に悪く、通電せず、スピーカー断線(市販のアルミセンター付12cmに取替済)、電池室腐食で総作り替え、ダイヤルノブのゴムバンド切断、全体の汚れ有りと言う物でした。整備、クリーニング後の状態は写真を参照下さい。メーター切替スイッチ周辺の汚れが取れませんがそれ以外は綺麗です。電池が入れ難い傾向は有ります。FM感度が多少低いかも知れません。音は良いと思います。略問題無く動作するこのモデルは少ないでしょう。電池付。